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印鑑の押し方の手順や押印に失敗した場合の訂正方法など
こちらのページでは、最初に印鑑の押印の仕方を、だいたい手順通りの順番で解説していますし、
また押印に失敗した場合の訂正方法や、
綺麗に押印できない原因についても解説しています。
押印(おういん)の手順
押印の手順1.捺印マットを用意
印鑑を押印する時に、書類の下に敷くのが捺印マットです。
捺印マットを使うと、印鑑を綺麗に押印する事で出来ます。
また、捺印マットは、
ノートやメモ帳、雑誌、本などで代用できます。
また、それらで代用する場合は、
その上にティッシュを1回折って、半分の大きさになったものを乗せると、
印影がかすれづらくなります。
しかし、会社で頻繁に印鑑を押印する場合は、
捺印マットがあった方が便利だと思います。
押印の手順2.印面の汚れなどを確認
印面に朱肉が残っていれば、ティッシュや布などで、朱肉を取り除きます。
また、印面に欠けている部分がないかどうかを確認します。
押印の手順3.印鑑を押す位置などを確認
印鑑を押す位置がわかれば、
次にその位置にホコリなどのゴミがないかどうかを確認します。
押印の手順4.印鑑を持つ
印鑑の持ち方については、色々な方法があると思いますが
一例を紹介したいと思います。
まず、印鑑の印面の近くでは、指先の先端の辺りを使い、
鉛筆を持つ時のように、親指、人差し指、中指の3本で、
支え合って持ちます。
次に、印鑑を押印する時に、力を入れやすくする為に、
印鑑の尻の部分を手の平に当てます。
ところで、印鑑を持つ時に重要な点は、
力を入れて押せる持ち方にする事や、
書類に対して、真っ直ぐに押せる持ち方にする事だと思います。
ですので、その点が守られていれば、
先ほどに紹介した持ち方以外でも、片手でも両手でも大丈夫だと思います。
押印の手順5.朱肉を付ける
印鑑に朱肉を付ける場合は、朱肉に印鑑を強く押し付けてはいけません。
印鑑に朱肉を付ける場合に、
朱肉に印鑑を強く押し付けると、印鑑に朱肉が付きすぎてしまい、
その状態で印鑑を押印すると、印影の朱肉が滲んでしまったり、
印影の文字や枠が太くなって、印面の形通りの印影にならない場合がありますし、
印鑑が滑りやすくなりますし、
また、印面に朱肉が詰まってしまう原因になる場合もあります。
ですので、印鑑に朱肉を付ける場合は、朱肉の含有量にもよりますが、
朱肉に印鑑を軽めにポンポンと叩く程度が良いです。
印鑑をポンポンと叩きながら、印面に朱肉が万遍なく付くようにします。
叩く回数は、10回~20回くらいが良いと思います。
その後は、印面を見て印面に朱肉が万遍なく付いていることを確認します。
また、印鑑ケースに付いている朱肉では、
印鑑をポンポンと叩くことが難しいので、
あまり使わない方が良いと思います。
押印の手順6.印鑑を押す
まず、印鑑の印面を見て、印面の上下を確認します。
印鑑にアタリがある場合は、アタリがある方向が上になりますので、
それを頼りにしながら確認します。
次に、書類に印鑑を乗せますが、
この時に、下の図のように、押印する本人の真正面に印鑑を持っている手がくるようにして、
そして下の図のように印面を見て方向を確認しながら印鑑を乗せると、
印影をほぼ上下真っ直ぐにすることが出来ます。
次に、書類に印鑑を乗せた後は、
印鑑を持っている手の上に、
もう一方の手を乗せると、
押印する時に、力が入りやすくなります。
次に、押印する時は、ひらがなの「の」の字を書くように、
押印するのが良いと言われています。
こうすることで、印面全体に力が加わりますので、
印影がかすれづらくなります。
また、印鑑を押す時の強さは、朱肉の付き方や書類の下に敷いているものなどにもよりますが、
強く押しすぎると、紙が破ける恐れがありますし、
弱く押すと、印影がかすれますので、適度な強さで押します。
また、押印に自信がない場合は、別の紙で押印の練習を、何度かすると良いと思います。
印鑑にアタリが付いている場合
この場合は、書類を上下反対にして、下の図のように、
アタリの位置を手前側にして、アタリ見ながら押印すると、
印影をほぼ上下真っ直ぐにすることが出来ます。
押印の手順7.印鑑を書類から離す
印鑑を書類から離す時は、方向は真上で、
スピードはゆっくりめに離します。
また、和紙に押印した場合は、和紙は破けやすいので、
よりゆっくりと離します。
押印の手順8.書類を乾かす
速乾性の朱肉の場合は、押印後にすぐに朱肉が乾きますが、
速乾性ではない朱肉の場合は、押印後はしばらくは、書類を乾かす必要がありますし、
印影の朱肉が濃い場合は、より長い時間で乾かした方が良いです。
押印の手順9.押印後の手入れ
また、印鑑を押印した後は、印面をティッシュなどで拭きとります。
ティッシュで印面を覆いながら、印鑑を回転させると、効率的に拭き取る事が出来ます。
また、押印後の手入れを怠ると、印面の朱肉が固まり、
次に印鑑を押印した時に、印面の形通りの印影にならない場合が考えられますし、
印材によっては、印面の朱肉により印材が劣化する場合がありますので、
押印後は必ず手入れをした方が良いです。
押印を失敗した場合の訂正方法
押印を失敗した場合に、同じ位置に重ね押しをしてはいけません。
全く同じ位置に、全く同じ方向で押印することは、
ほぼ不可能です。
また、押印を失敗した場合は、印影に2本の線を引いて、横に押印する場合があるようですが、
この方法はあまり良い方法ではありません。
なぜかと言いますと、この訂正方法だと2本の線を引いた者が、
誰なのかを判別する事ができません。
ですので、2本の線で訂正すると、
本人になりすましている者が、勝手に2本の線を引いているのかもしれないと、
疑われる余地が残ります。
ですので、押印を失敗した場合は、2本の線を引くのではなくて、
下の図のように、失敗した印影に重なるようにして、印鑑を押します。
そして、その横に再度、印鑑を押印します。
押印を失敗した場合に、このように訂正する事で、
誰が訂正したのかを示すことが、可能になります。
押印を失敗した場合の訂正方法については、
下のページに、詳しく書かれています。
綺麗に押印できない原因
印面が欠けている
印面が欠けていては、綺麗に押印できません。
この場合は、改刻(印面を彫り直す)するか、
新しい印鑑に換えることで、解決出来ます。
朱肉に問題がある
朱肉が古い場合や、スポンジに朱肉があまり含まれていない場合は、
綺麗な印影にならない恐れがあります。
朱肉の付け方に問題がある
印鑑に朱肉を付けた時に、朱肉が付き過ぎている場合は、
文字の線同士がつながったり、文字が滲んだりしますので、
綺麗な印影にならない恐れがあります。
反対に、朱肉が十分に付いていない場合は、
印影がかすれる恐れがあります。
また、印鑑に朱肉が万遍なく付いていない場合も、
印影がかすれる恐れがあります。
印面に朱肉やゴミが詰まっている
印面に朱肉やゴミが詰まっていると、
その状態で押印したら、綺麗な印影にならない恐れがあります。
ですので、印面に朱肉やゴミが詰まっている場合は、
印面を布やティッシュで拭き取ったり、歯ブラシで磨いたりして、
詰まりを解消する必要があります。
押印する時の下敷きに問題がある
捺印マットを使うと、綺麗に押印する事が出来ますが、
別の物で代用した場合や、何も代用しない場合は、
綺麗に押印できない恐れがあります。
例えば、机の上で直に押印する場合のように、
硬いものの上で押印した場合は、
印影がかすれる恐れがあります。
押印の仕方に問題がある
押印する時は、「の」の字を描くように押印していない場合は、
印影がかすれる恐れがあります。
また、押印する時に弱く押すと、
印影がかすれる恐れがあります。
会社での部下の印鑑の押し方
会社内で、部下が上司に出す印鑑の押し方は、
左斜めに傾けるのがマナーという考えがあります。
このマナーは、官庁や金融系機関などで使われているそうです。
左斜めに傾ける理由は、
部下が上司にお辞儀をしているように見えるからだそうです。
このように、このマナーを行っている会社は、実際に存在しますが、
行っていない会社も存在します。
ところで、このマナーに対するネットでの意見は、
批判的なものが多いようです。
確かに、このマナーは、会社の実利やより良い運営の為には、
ほとんど影響がないと思います。
ですので、このマナーに関しては、あまり意味がないと考えられますが、
しかしこのマナーを行っている会社は、実際に存在しますので、
一応雑学として知っていても良いと思います。
また、このマナーは、社内での事なので、
社外ではする必要はありません。