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印鑑を作成する場合の名前(文字)の決め方など
印鑑の名前は、用途(実印、銀行印、認印)により、 フルネーム、姓(苗字、氏)、名のどれにしたら良いのかが変わりますし、 横書きにする場合もありますし、「之印」の文字を追加する場合もありますが、 こちらのページでは、印鑑の名前をどうしたら良いのかについて解説しています。
実印に刻む名前(フルネーム、苗字、名)について
規定
印鑑を実印として使う場合は、印鑑登録をする必要がありますが、
印鑑登録をする場合に、印鑑に刻まれる名前には、規定があります。
その規定は、役所によって違いがありますが、
ほとんどの役所では、フルネーム、姓(苗字、氏)、名のどの場合でも、
印鑑登録が出来ます。
男性の場合
男性の実印は、フルネームで作る場合が多いです。
男性の実印は、フルネーム、姓(苗字、氏)、名のどれで作っても、
規定では問題がありません。
しかし、実印は、重要な契約書や申請書などで使いますので、
相手に、本人であることをはっきりと示すためにも、
フルネームが相応しいと考えられます。
また、フルネームだと、姓(苗字、氏)や名の場合よりも、
偽造がしにくいと思いますので、
安全性を高めたい場合は、フルネームが良いと思います。
女性の場合
女性の実印は、氏名(フルネーム)に次いで、名のみで作る場合も多いです。
その理由は、女性の場合は結婚・離婚すると、氏(姓、苗字)が変わるからです。
氏(姓、苗字)が変わると、印鑑登録が無効になる場合があります。
しかし、名のみの印鑑は、役所によって稀に印鑑登録ができないようなので、
その点は注意が必要です。
また、2019年に総務省は全国の都道府県に対して、
『印鑑登録証明事務処理要領の一部改正について』という通知を出したので、
2019年の11月5日以降は、基本的に旧姓の印鑑でも印鑑登録ができるようになりました。
ですので、それ以降はフルネームで実印を作る女性の割合が増えると思われますが、
しかし旧姓の印鑑を使うのは、不自然な感じもするので、
名のみで女性の実印を作るのは、1つの選択肢です。
銀行印に刻む名前(フルネーム、苗字、名)について
規定
印鑑を銀行印として使う場合は、印鑑を金融機関に登録をする必要がありますが、 金融機関では、フルネーム、姓(苗字、氏)、名のどの場合でも、 登録が出来ます。
男性の場合
男性の銀行印は、姓(苗字、氏)のみで作る場合が多いです。
金融機関では、フルネームでも、姓(苗字、氏)のみでも名のみでも、登録することが出来ますが、
銀行印は通常は、金融機関でしか使うことがありません。
ですので、フルネーム以外で銀行印を作っても、あまり問題がありません。
しかし、フルネームの方が、偽造されにくいので、
安全性を重視したい場合は、フルネームにしたら良いと思います。
女性の場合
女性の銀行印は、姓(苗字、氏)のみ、または名のみで作る場合が多いです。
女性の場合に銀行印を名のみにすると、結婚・離婚をしても、
銀行印を変えずに済みます。
金融機関によっては、姓(苗字、氏)が変わると、
印鑑の変更を求められるので、女性の銀行印は名のみがおすすめです。
認印に刻む名前(フルネーム、苗字、名)について
認印に刻む名前は、通常は男性の場合も、女性の場合も姓(苗字、氏)で作ります。
その理由ですが、認印は回覧板や郵便物の受領印として使う場合がありますが、
その場合は姓(苗字、氏)だと、その家の住人であることを、はっきり示す事ができますし、
また姓(苗字、氏)の認印は、家族全員で共用する事ができるからです。
名前を刻む方向
名前を刻む方向は、縦か横かのどちらかですが、特に決まりはありませんので、 どちらでも、良いと思いますが、印鑑の用途や名前によって、 相応しい方向があります。
実印
フルネームの場合は、通常は、縦書きになります。
印面の左側に縦に姓(苗字、氏)を刻み、右側に縦に名前を刻みます(印影は右側が苗字で左側が名前)。
また、姓(苗字、氏)か名のどちらかだけの場合は、縦書きや横書きとなります。
また、女性が名で作る場合は、横書きが多いようです。
また、横書きの場合は、印面に左から右に刻みます(印影は右から左になりますので、
「美咲」という名前の場合は、印影は「咲美」となります)。
横書きの場合に、日本の普通の文章は左から右に書かれますが、 印鑑の場合は反対で、横書きの場合は印影は右から左になるのは、 昔の日本の慣習に習っている為です。
ところで、印鑑を横書きにすると、「田中」の場合だと、 印影が「中田」になりますので、 「田中」なのか「中田」なのかわからなくなり、紛らわしいという意見もあります。
銀行印
銀行印は、姓(苗字、氏)を刻む場合と、名を刻む場合が多いですが、
横書きの場合が多いです。
銀行印は、横書きの場合が多い理由は、印相学の影響があると考えられます。
印相学では、銀行印を縦書きにするのは、お金が上から下に落ちる、という良くない意味があるので、
銀行印は横書きの方が良いとされています。
この考えを、インターネット上ではよく見ます。
ところで、横書きの場合は、印面に左から右に刻みます。
認印
認印は、通常は姓(苗字、氏)を刻みますが、縦書きとなります。
認印は、回覧板や郵便物の受領印で使う場合がありますが、
その場合は「誰の印鑑なのかをはっきり示した方が良い」と先ほど書きましたが、
その場合に横書きの印鑑だと、先ほどの例のように、
「田中」の印鑑の場合だと、「田中」なのか「中田」なのか、
分かりづらくなってしまいます。
ですので、認印は、縦書きが相応しいと考えられます。
印・之印の文字の追加
苗字と名の文字数が違う場合
例えば、姓(苗字、氏)が2文字で名が1文字の場合は、印面の隙間を埋めるために、 「印」の文字を入れる場合があります。
また、別の場合でも、印面の隙間が空く時は、印面の隙間を埋めるために、
「之印」の文字を入れる場合があります。
また、姓(苗字、氏)と名の文字数が違う場合に、
「印・之印」の文字を使わないで、文字の大きさを変えることで、隙間を埋める事も出来ます。
実印の場合
実印の場合は、印・之印の文字の追加は、
役所によって出来るところと出来ないところがありますので、注意が必要です。
「之印」は、許可している役所が多いですが、
「印」は、許可している役所は少ないです。
銀行印の場合
銀行印の場合は、印・之印の文字の追加は ほとんどの金融機関で許可されているそうです。
章・之章の文字の追加
「印」・「之印」ではなくて、「章」・「之章」と追加する場合があります。
実印の場合は、「章」・「之章」の文字の追加は、役所によって、
出来るところと出来ないところがありますので、注意が必要です。
「章」・「之章」は、許可されている役所と
許可されていない役所の割合は、本サイト主が調べた役所では、
だいたい半々くらいでした。
子供の印鑑は
子供の印鑑を作る場合は、刻む名前を、
フルネーム、姓(苗字、氏)、名のどれにするのかで、選ばないといけません。
ですので、どれを選べば良いのかを、
男の子の場合と女の子の場合に分けて解説します。
男の子の場合
男の子の場合は、名前が変わることがありませんので、
フルネーム、姓(苗字、氏)、名のどれでも、特に問題がないと思います。
しかし、将来に実印として使いたい場合は、
フルネームが良いと思います。
なぜかと言いますと、男性の実印に刻む名前は、
フルネームが多いからです。
女の子の場合
女の子の場合は、将来結婚すると思いますが、
その場合は、姓(苗字、氏)が変わります。
ですので、将来も使うようなしっかりした女の子の印鑑を作る場合は、
名の印鑑にすると、結婚後も使うことが出来ます。
ですので、将来も使いたい場合は、名の印鑑が良いという事になります。
また、結婚するまでの期間に使う場合は、
フルネーム、姓(苗字、氏)、名のどれでも、特に問題がないと思います。
・ローマ字・ひらがな・カタカナにしたい場合
日本人が、印鑑を作る場合に、 漢字の本名を、ローマ字、ひらがな、カタカナに変えたものを作りたい場合について解説します。
実印の場合
実印の場合は、ほとんどの役所で、フルネーム、姓(苗字、氏)、名以外は、 登録できませんので、漢字の本名を、ローマ字、ひらがな、カタカナに変えた印鑑では、 ほとんどの役所で、印鑑登録は出来ないと思います。
銀行印の場合
多くの金融機関の場合は、 漢字の本名を、ローマ字、ひらがな、カタカナに変えた印鑑でも、 登録が出来るようです。
認印の場合は
使用目的によると考えられます。
契約書や申込書などのように、比較的重要なものに捺印する場合は、
漢字の本名を、ローマ字、ひらがな、カタカナに変えた印鑑は、
使用できないと思います。
しかし、回覧板や郵便物などの受領印では、
その印鑑でも、使用できると思います。